日本の伝統的な建築工法である木造は、主要な工法の1つで、多くの建物に採用されています。しかし、注文住宅を建てる際、木造を採用する場合は構造や特徴、メリット・デメリットを理解しておかなければ、建築後に「イメージと違った」と後悔してしまう恐れがあります。
そのため、木造の注文住宅に関して特徴や注意点など詳しく知り、予算や条件に適したものを選ぶことが必要です。
そこで、本記事では木造の注文住宅のメリット・デメリット、注意点を解説していきます。あわせて、木造住宅の施工事例も紹介するので、注文住宅を建てようと考えている方は参考にしてみてください。
また、以下の記事では船橋市で木造住宅を強みとしたおすすめの住宅メーカーを紹介していますので、会社選びでお悩みの方はぜひ一度お読みになってみてください。
木造注文住宅のメリット5つ
まずは木造注文住宅のメリットを見ていきましょう。ここでは以下5つを紹介します。
下記で詳しく解説していきます。
①コストが抑えられる
木造住宅は、鉄骨や鉄筋コンクリートの構造と比べて材料費を抑えられるのが魅力です。構造体が軽く、基礎工事に手間がかからず、土地の改良費用なども抑えられるためです。
ただし、木材自体の価格も木の種類によってさまざまなので、予算も踏まえて考えましょう。
また、鉄骨系の構造を採用する場合は、柱に耐火処理や防錆処理をしないといけません。しかし、木造住宅の場合、木材自体の種類や厚みによっては熱伝導率が低く、耐火効果が発揮されるため、下処理も簡単です。
このように、木造住宅は材料費が安かったり、耐火処理や防錆処理が簡単であるため、建築費用が抑えられます。
②調湿性に優れている
木材には周囲の湿度に合わせて水分を吸収したり、放出する天然の調湿効果があります。木材には、梅雨などの湿気が多い時期は、空気中の水分を取り込み、乾燥しやすい時期は水分を放出する効果が期待できます。そのため、四季があり、高温多湿な日本に合った材料です。
また、室内の湿度が高くなると結露が発生し、カビやダニが繁殖します。木材の場合、部屋の湿度を一定にしてくれるため、結露やカビの発生を防げます。
この調湿効果は金属にはないため、鉄骨造系の工法を採用する際は家電や住宅の換気性能に頼らなければいけません。
③デザインの自由度が高い
木造住宅は、柱を中心としたシンプルな構造です。柱と柱の間に壁や天井を配置して、空間を区切り、部屋を構成しています。
建築基準法の耐震基準などを満たしていれば、壁や天井を配置する場所を自由に選べます。そのため、木造住宅はデザインの自由度が高いのが魅力です。天井に勾配をつけたり、階段下に中二階を設けたりなど木造住宅では幅広いデザインに対応しています。
また、木造住宅の場合、構造計算上問題なければ、建築後に柱や壁を取り外し、間取りを自由に変更もできます。ライフステージに合わせて住環境を合わせられるのも木造住宅のメリットです。
④年中快適に過ごせる
木材は、中に細かい空洞を持っているため、熱が伝わりにくいのが特徴です。住宅構造に使われる木、コンクリート、鉄の3つの熱伝導率を比べると、木はコンクリートの約12倍、鉄の約483倍の断熱性があります。
住宅の断熱性能に関わっているのは構造だけではないため、一概に言えませんが、構造のみでみると、木材は断熱性が高いのは魅力です。
断熱性能に優れていると、室内の涼しさや暖かさが一定に保てるため、夏の暑さや冬の寒さの対策もでき、年中快適に過ごせます。これにより、冷暖房費などのランニングコストも節約できます。
⑤落ち着いた空間で過ごせる
木材は、ぬくもりや心地良い柔らかさなど、他の素材にはない魅力があり、木造住宅には自然素材ならではの魅力が感じられます。
自然素材である木材には、視覚から癒しを与えてくれ、香りは疲労回復効果があります。また、木に触れると人間の脳波を安定させる効果も期待でき、リラックス効果も高いです。
天然の木材を使うことで、自然の魅力が溢れる空間に仕上がり、あたたかみのある家に仕上がります。長い時間過ごす場所である家だからこそ、木材を使用して、日々リラックスして過ごしましょう。
木造注文住宅のデメリット4つ
木造注文住宅のデメリットは以下4つ挙げられます。
下記で詳しく解説していきます。メリットだけでなく、デメリットも把握し、後悔しないような家づくりを行いましょう。
①シロアリ被害に遭う可能性が高い
木造住宅は、天然の木材を使用するため、シロアリ被害に遭う可能性が高いです。そのため、シロアリなどの害虫対策が欠かせません。
シロアリは通気性が悪く、湿気の多い場所を好むため、床下などさまざまな隙間から家に入り、浸食してくる傾向があります。すると、主食である木材を食べてしまうため、建材を守るために、対策をすることが必要です。
防蟻処理された木材の利用や、定期的な防蟻薬剤の散布実施などの対策をしておくと安心です。施工会社によっては引渡し後もシロアリ検査や薬剤散布などのメンテナンスを行っているため、アフターサービスも確認しておくと良いでしょう。
②耐久性が低い
木造住宅は木材を材料としているため、耐久性が低くなってしまいます。さらに、定期的なメンテナンスをしないと、材料の劣化を早めてしまいます。
国税庁では、鉄骨造は19~34年、鉄筋コンクリート造は47年なのに対し、木造住宅の法定耐用年数は22年と定められており、他の材料と比べて低いです。
しかし、耐久性が低いと言っても、構造体自体に影響が出る前に対処したり、定期的にメンテナンスをすると、ある程度の対処は可能です。
また、建築基準法の新耐震基準では、構造の種類や工法に関係なく、十分な耐震基準を満たすことが義務付けられています。新耐震基準では、震度6~7の大規模な地震が起きても、住宅が倒壊・崩壊するリスクが低いです。
そのため、木造住宅の耐久性が低いといっても、心配する必要はありません。
③防音性・気密性が低い
木材の性質上、遮音性が低く、音を通しやすいです。また、壁の内部に空洞部分が多いため、気密性性能も低い傾向があります。音を通しやすいと外の音が聞こえやすかったり、家の中の音が外へ漏れる恐れがあり、気密性能が低いと、冷暖房の効率に影響します。
木材の性質上、防音性と気密性の低さは避けられないため、何か対策しておくことが大切です。
大きな道路に面していたり、家でピアノを演奏したいなどと考えている場合は、床や壁、天井などの構造体を二重構造にするなどの防音対策を講じと良いでしょう。
他にも、壁の中に特殊な断熱材を入れることで、防音性を高められます。二重サッシや防音ガラスを使用するのも方法の1つです。
④品質や強度にばらつきが出る
木造住宅は、天然の木材を使用するため、他の工法と比べて品質や強度にばらつきが出やすいです。
木材の管理体制によって品質が変わったり、建築現場で職人が木材を加工することもあるため、職人の技術力や管理によって仕上がりに影響してしまいます。
ツーバイフォー工法よりも、在来工法の方が技術力の差が出やすいです。そのため、信頼でき、実績のある施工会社を選びましょう。
木造注文住宅を建てる際の注意点3つ
木造住宅を建てる際の注意点を以下3つ紹介します。
下記で詳しく解説していくので、これから木造注文住宅を建てようと考えている人は参考にしてみてください。
①予算と理想のバランスを考える
注文住宅は、要望が多いほど費用は高くなります。打ち合わせをしていくと追加したいオプションが増え、予算がオーバーしてしまうのはよくある話です。
そのため、予算と理想のバランスを考えながら、設計することが必要です。要望に優先順位を付けると、スムーズに設計できます。
絶対に譲れない項目とある程度妥協しても良い項目を分け、メリハリのある予算配分を行いましょう。また、間取りや内装などの部分で費用を抑える箇所や方法がないのか検討すると、より要望を取り入れやすいです。
②長期的な耐久性と安全性の確認
木造住宅は鉄骨造や鉄筋コンクリート造と比べて、耐久性が低い傾向があります。そのため、長期的な耐久性と安全性を確保しておくことが大切です。
構造材の種類や品質、耐震性能、気密性能、断熱性能など住宅性能や構造における重要なポイントを確認しておきましょう。それだけでなく、施工会社の保証内容やアフターフォローについても事前に確認しておくと安心です。
③木の性質やメンテナンス方法を理解しておく
木造住宅の耐久性を維持するためには、定期的なメンテナンスが欠かせません。そのため、設計段階からメンテナンスのしやすさを考えておきましょう。
メンテナンスしやすい住宅の条件には以下のようなものがあります。
- 状態を確認するための点検口が要所に作られている
- 足場を組むためのスペースが作られている
定期的なメンテナンスを行うのが面倒くさいという場合は、メンテナンス周期の長い建材を選ぶと良いです。また、外壁や屋根は足場を組む都合上、まとめてメンテナンスを行うと便利です。
そのため、メンテナンス周期が近い材質を選ぶと良いです。
住宅のメンテナンスには費用が発生するため、費用が用意できないという事態を避けるためにも、メンテナンス費用を貯蓄しておきましょう。
木造注文住宅の施工事例3つ
木造注文住宅の施工事例を以下3つピックアップし、紹介します。
下記で画像とともに紹介していくので、これから木造注文住宅を建てる際の参考にしてみてください。
①プライベートテラスのある家
こちらはプライベートテラスがある平屋の施工事例です。リビングダイニングに接するプライベートテラスは、道路側に建物を配置し、上部に屋根を計画することで、周りの視線がカットされています。
閉塞感を極力抑えるために、屋根の開口や目隠しルーバーがバランス良く計画されています。
キッチンはメーカー規格品のみではなく、デザイン性と使いやすさにこだわられているのも特徴です。規格品のカップボードやメラミン化粧カウンター、フロントオープンの食洗器など施主様の想いと施工の対応力が組み合わさっています。
②フレームキッチンのある家
こちらは建物にコの字で囲まれたプライベートバルコニーを持つ住まいの施工事例です。南側が高台という敷地条件でありながらも、室内空間への採光計画や隣地からの視線を最大限考慮されています。
そのため、プライベートな空間の中に1日中光を取り込める設計となっているのが魅力です。フレームキッチンを中心に生活空間を隣接して配置していて、キッチンからの視線や家事導線を意識した過ごしやすい空間が広がっています。
③『グレー×木』の家
こちらは、片側二車線の大通りと緑地、宅地に囲まれた三角形の変形敷地に対し、緑地側にひらく2階リビングの住まいの施工事例です。平面上は三角形の敷地に沿って凹凸のある間取りですが、1部屋ずつはきれいな長方形とし、外観も四角にすることで、家の凹凸を感じないような空間が作られています。
LDKの光は縦格子の隙間からあふれ出し、外部の照明はオリーブの木、木目調のタイルの外壁、花壇をそれぞれ照らし、温かさが演出されています。
千葉県で木造注文住宅を建てるなら建築工房櫓がおすすめ
項目 | 詳細 |
---|---|
会社名 | 株式会社スズケン |
所在地 | 千葉県船橋市宮本3-6-5 |
設立年月日 | 1998年4月 |
公式サイト | https://kenchiku-yagura.com/ |
千葉県で木造注文住宅を建てるなら、建築工房櫓がおすすめです。建築工房櫓では厳選した自然素材をふんだんに使用した家づくりを提供しています。
無駄なところにお金をかけないため、自然素材を使い、こだわりが詰まった家づくりを予算内で実現できます。耐震性や気密性、断熱性に優れており、長く、快適に過ごせる住宅性能が標準仕様で備わっているのが特徴です。
そして、国が認定している第3者評価機関が定期的に点検してくれるため、住み始めた後も安心です。予算内で自然素材を使った家づくりをしたい方は、建築工房櫓に相談してみてください。
また、以下の記事では建築工房櫓の口コミや評判、会社の特徴や施工事例を紹介していますので、気になる方はぜひ参考にしてみてください。
まとめ
木造注文住宅についてメリットやデメリット、建てる際の注意点などを解説しました。メリットだけでなく、デメリットや注意点を把握しておくことで、失敗や後悔を未然に防げます。
上記では、木造注文住宅の施工事例も紹介しています。デメリットや注意点を把握し、満足度の高い家づくりをしましょう。
また、最後には木造注文住宅を建てるのにおすすめの施工会社を紹介しています。気になる方は利用を検討してみてください。